その分厚い本は、クラッシックカメラのコレクター向けの解説書であった。

表紙が青いので青本（Blue Book）という書名だった。
コレクションの対象となり得る古いカメラがメーカー別に掲載され、
各ページに数点ほど写真も掲載されている。
第14版とあるが、結構、誤植や写真の間違いが多い。
いちいち書込みをして訂正しているが、あまりに多いので呆れる。

著者は間違いに気づいたら通報してくれと言っているが面倒な頼み事だ。
写真にカメラ名が写っているのに思いっきり間違っているものもある。

が、しかし、重宝なのは、希少価値と価格帯の表示だ。
そのカメラの珍しさの度合いとだいたいの取引価格帯が一目でわかる。
これは、オークションで目的のカメラを入札するときにおおいに役立つ。

もっとも、記載されているのは、国際的な相場である。
日本のヤフオクでは日本固有の値がつくので、
日本人好みのカメラがわかる。
Pearlなどは、掲載している価格より高い。

また、ほとんど売る気のない明らかに無謀な価格設定の見せびらかし出品や、
低価格で放置されているものを見つけることができる。
もちろん、狙っているものが安値であったら、黙って落札する。

気が付くと、クラッシックカメラが四十台近くに増殖していた………。