違 法 行 為
                             
 ノートPCの充電のため駅のコンセントから五分間、約一
円分の電気を盗んだ会社員がニュースになった。ゴミを無断
で持ち去ったとして告訴されそうな人もいる。札束入りのゴ
ミだけど。
 仕事の連絡で使用しているから。と周囲のものに宣言し、
会社で私物のケータイを充電するのは、もはや「社会的に」
容認されているようではある。しかし、業務でケータイを使
用する人には会社がそれを支給するはず。
 そもそもケータイはメールよりも簡単に通信内容を傍受可
能なことも知っておいたほうがよいだろう。
 一円をとったの、ゴミをとったのとセコい世の中だが、セ
コい話しは得意なので続ける。
 仮に時給千二百円の人がいたとする。分給は二十円ですね。
 いまタバコが一本当たりいくらなのか知らぬが、計算上、
一本二十円とする。二十年程前までは、席で喫煙して書類を
焦がす輩もいたが、昨今、健康増進法の施行もあって、タバ
コ一本を吸うためには職場を離脱し、屋上や喫煙エリアなど
に行く。そうした時間を業務に従事した時間から差し引いて
申告する。という奇特な人はいない。したがって、一本吸い
ながら歓談して戻ってきたのが十分後だとすれば、二百円分
の給料泥棒である。
 浮いた二百円は、もちろん新たなタバコの購入資金に充当
される。そのタバコで、新たに二千円分のタバコの購入費用
が捻出される。以下同様。
 このタバコ購入資金捻出サイクルにより、半永久的に只で
タバコが吸えます。(死ぬまで)
 これで、タバコを吸う人たち同士が気前よくタバコをあげ
たり、もらったりする大きな謎が解けました。只だもんね。
 かくして、タバコはやめられないのである。(本当かよ!)


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