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あの特別な細胞は存在しないことが明らかになり、もうそのことが話題になることはありません。 ところが、世の中には訂正されないまま定着してしまって、根拠のない思い込みや誤解がもはや修正不可能になっていることがあります。 たとえば美容によいとされる成分。 加齢によって不足する物質を積極的に補給します。といわれていくら飲んでも、それらはいったん消化器官で分解されます。 その成分が必要な場所で補充されるためには、その物質が体内で再合成される必要があります。 足りないものを取り入れれば解決するほどカンタンなことなら、 頭髪の薄くなった人は髪の毛を食べるのが最も効果的という理屈になります。 血液型による性格診断。 いまだに「やっぱね。B型だと思った」などといっている人がいます。 もう禁止にして罰金をとってもよいのではないでしょうか。 居酒屋での世間話くらいなら別に実害はないのでは?という意見もありましょう。 でもそのような偏見が積み重なり、知らず知らずのうちに対象となった人に「ラベル」を貼ってしまうことになります。 血液型を信じている上司が、新規プロジェクトの人員選抜の参考にしていないとも限りません。 迷信や妄想であっても、それを信じ込んでいる人にとっては真実に見えてしまうのです。 |