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運良く始発駅で乗ることができた。余裕で座れた。 これでひと眠りできる。しめしめ。 ゆりかごのような電車の揺れ。 おかげで十分に睡眠をとることができた。 眠りも浅くなったころ、ある考えが浮ぶ。 もしも、この世でたった一人しか男がいなくなったら……。 彼女いない歴イコール実年齢の俺みたいなやつにとっては、きっと天国になるだろうな。 などと、くだらないことを考えている場合ではない。もうそろそろ、降りるころだ。 ちょうど電車が駅に止まった。いまどのあたりだろうか? むむっ!どうも周囲の様子がおかしい。 どうやら寝過ごしたようだ。おまけに女性専用車両になってるじゃないかっ! ドアがしまった。次の駅まで寝たふりをするしかない。 |